失われた世界 痛快世界の冒険文学 (13)
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森 詠 影山 徹
講談社
売り上げランキング: 281803
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りょーち的おすすめ度:

「失われた世界」。英語で「lost world」じゃの。
コナン・ドイルって言えばあんた、シャーロックホームズの生みの親ですよ。
りょーち、コナン・ドイルがこの「失われた世界」のような本を書いていることを今まで知りませんでした・・・(浅はか?)
「失われた世界」は南アマゾン(舞台のモデルはギニア高地らしい)に絶滅したはずの恐竜たちが生存していると学会発表したチャレンジャー教授が学会から相手にされなかったため(って当たり前だが)「じゃあ、一緒に嘘かホントか見にいっちゃいましょう」ってことで新聞記者や他の研究者とともにアマゾン奥地へ行ってやいのやいの、どうだどうだと探検する冒険譚である。
いや、これがマジで面白い。幼少の頃にこの本を読んでいたらりょーちは「将来探検家になる!」と宣言しておったであろう。
りょーちてきにはなんとなく小栗虫太郎の「人外魔境」のイメージが強かった。(ってドイルより「人外魔境」を後に読んだ人は同じような感想を持つのかな?)
「失われた世界」は調べてみると1912年に書かれた本らしい。当時はまだ第2次世界大戦すら始まっていない時代。当時はこの舞台のギニア高地はまだ開拓されてなく文字通り未踏の地だった。そこにドイルが想像力を働かせ、このような素晴らしい作品を書いた。現代では到底生まれることのない作品だと思う。
探検隊には恋人に振られてやけっぱちになった新聞記者のマローン、学会で敵対するサマリー教授、世界に名を轟かせる冒険家のジョン・ロクストンである。
彼らとそのガイドの行く手には様々な艱難辛苦が待ち受けていた。
インディオや原住民との息詰まる戦いはワクワクするほど面白く書かれている。映像が目に浮かぶようだ。このあたり森 詠文さんの文章は上手い。
果たして恐竜は存在するのか?チャレンジャー教授の妄想なのか・・・
今の時代までドイルが愛されている理由は登場人物のキャラクター設定にあるのではないかと思う。本書にも愛すべきキャラクターが出てくる。中でもチャレンジャー教授は最高。猿っぽい顔してるからって猿人に一目置かれ、猿人のボスにまでなっちゃあいかんよ、ホント。滅茶苦茶だがかなりウケた。
少年用に書かれたこの本、各章の見出しも少年用。「ボアだぁ!」(ボアってあの大きい蛇ね)ってのはストレートでちょっと笑った(^_^;
本書はまたその奇抜なストーリーも手伝って沢山の映像作品としても取り上げられている。ジュラシックパークとかもこの本なしではなかったな。きっと。
でも、この本を読み終わって「もしかしたら一匹くらい恐竜の生き残りがいるかも?」と思わせる秀作です。りょーちの場合、精神年齢が低いので丁度よかった。
「失われた世界」はいろいろな出版社が出版しているんだけど、本書は地図が掲載されていたり、語句が図で説明してあったりと、子供にも楽しめるように編集されている。小学生の中学年・高学年の方には是非読んで欲しい作品です。きっと本が好きになるよ。
読み終わった際は、えいっと一押し → 人気blogランキング
>TBありがとうございます
すみません。トラックバックさせていただきました。(こっそりと・・・)
>ぼくも精神年齢が低いのか、こういうの好きなんです。
>欲を言えばもっと恐竜が大暴れするとこが見たかった。
あ、いえ、精神年齢のことはおいといて(^^;
私もこういった書籍が結構すきなのです。
コナンドイルってなかなかイイと思いました。
現代ではなかなかこういった小説かけないですよねー。(秘境っていっても現実味がないし・・・)
今後ともよろしくお願いいたします。