悪魔の手毬唄 (角川文庫)
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横溝 正史
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りょーち的おすすめ度:

文庫本帯より
岡山と兵庫の県境、四方を山に囲まれた鬼首村。この地に昔から伝わる手毬唄が、次々と奇怪な事件を引き起こす。数え唄の歌詞通りに人が死ぬのだ!
現場に残される不思議な暗号は何を意味するのか? 事件の真相を探るうちに、20年前に迷宮入りになった殺人事件が浮かび上がってくる・・・。好評「八つ墓村」に続く戦慄の推理長編!
悪魔の手毬唄を熱病に罹ったかの如く読んでみた。
やっぱり横溝正史はイイ! 間違いないっす。
表題に「悪魔の」とついているので「悪魔が来りて笛を吹く」と比較されやすいかもしれないが、りょーちは「手毬唄」の方が好き。
事件は岡山県の片田舎で起きる。昭和初期の村社会のため、外界と一見隔絶されたような印象を受けるが、解決の糸口は神戸で見つかる。この本、登場人物が異常に多くて読んでいるとどいつもこいつも犯人に見えてくる(爆)。
赤痣の少女や正体不明のお婆さんなど、横溝正史ワールド満載である。
金田一耕助のキャラクターといえばりょーちの中では古谷一行なのだがみなさんはどうであろうか? (渥美清はちょっと・・・)。金田一耕助って事件は一応解決させるんだけど、解決したときって殆ど人が殺された後ってイメージありません?
で、犯人も最後には死んじゃうみたいな・・・
本書では鬼首村(おにこべむら)に伝わる手毬唄がポイントとなっている。昔の民謡や数え歌などはよく歌詞の意味を聞くと非常に怖いものが多々ある。井上夢人のダレカガナカニイル・・・でも「かごめかごめ」が題材に使われている。本書の手毬唄は勿論本当に存在するものではないが、非常に効果的にこの手毬唄が出てきます。内容が怖いのは方言のためもある。唄に出てくる文句で「返された」という語句がでてきますが、これは岡山県の方言で「殺された」という意味です。そう考えるとこの手毬唄を小さな子供が遊びで歌っている姿ってホラーじゃないですか?
この作品は映像にすると非常に恐ろしい描写が多々あります。殺され方も酷い・・・
ただ、惜しむらくはこの凄惨な殺され方と犯人の動機が今ひとつりょーちの中でリンクしなかったことが残念だったかも。
久々に読んだが、エンターテイメントとしては一級品の作品です。横溝正史をこれから読む人には、本陣殺人事件や八つ墓村などを読むよりも前にこの本を読んでみてもよいかもしれない。
勢いで、下記の本も予約したばい。
金田一耕助The Complete―日本一たよりない名探偵とその怪美な世界 (ダ・ヴィンチ特別編集 (6))
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メディアファクトリー
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到着が楽しみばい(^^;
読み終わった際は、えいっと一押し → 人気blogランキング
りょうちさん!私の周りで初めてです!金田一耕輔は古谷一行が…というかた。
私も大の古谷一行派です!
凄惨な事件の後で、必ず救いがあって。
昔、毎週土曜日夜10時から、に「金田一」シリーズをやっていて、欠かさず視てました。
実は、最近(もう終了したかも)こちらでは、5chで、夜中12時ごろ放送してたんですよ。曜日とか覚えてなくてほとんど見逃しました(残念!)。「犬神家の一族」とか…。
やっぱり、横溝氏のオドロオドロしい雰囲気が一番出てると思いますし。確か、当時横溝氏が一番イメージに合ってるとコメントしてたと記憶してます。
「悪魔の手毬唄」も、ちょっぴり怖いですよね。
あ、私も読みたくなってきました。
コメントいただきありがとうございます(^_^)/
>私も大の古谷一行派です!
そーなんですかー。
りょーちの場合もpikakoさんと同様に「金田一」シリーズを見ておりまして(再放送ですが)もう古谷一行さん以外はありえない感じです。
ちなみに、浅見光彦は榎木孝明さんしかありえないですね。
>当時横溝氏が一番イメージに合ってるとコメントしてたと記憶してます
あ、そーなんですかー。
横溝氏がそのようなコメントをされるってことはやはり間違いないですよね。
小さい頃、金田一シリーズは怖かったのですが何故か食い入るようにみておりました。
りょーちの居住区でも金田一シリーズやっているかチェックしてみまーす。
ではでは。