2006年02月14日

キャサリン コールター:「迷路」 このエントリーをはてなブックマークに追加

迷路
迷路
posted with amazlet on 06.02.14
キャサリン コールター Catherine Coulter 林 啓恵
二見書房 (2003/07)
売り上げランキング: 95,928
おすすめ度の平均: 4.25
5 奥が深い
4 軽く楽しめるミステリー
3 サビッチ&シャーロックコンビ。

りょーち的おすすめ度:お薦め度

こんにちは。アパッチ賢改め中本賢です(嘘です)。

MAZE(迷路)といえば、恩田陸と思われる方もいらっしゃいますが、残念。キャサリン コールターの迷路(MAZE)です。
本書を執筆したキャサリン・コールターはハーレクイン・ロマンスなどから幾つか小説を出していることからも分かるとおり、ロマンス作家ともいえなくもない。本書の中にもラブロマンスっぽい箇所かいくつも登場する。サビッチとレーシーが恋仲になるまでの四角関係などの部分だけ取ってみればミステリーっぽくないのだが本書の中ではこれらの恋愛感情がミステリーとしてのストーリーに深みを出している。

レーシー・シャーロックがFBIの捜査官を目指した理由はその苗字が原因ではなかった。7年前、彼女の姉、ベリンダ・マディガンが全米を震撼させた連続殺人事件の犠牲者となったときからその犯人を掴まえたいという思いから法科学で理学士を、犯罪心理学で修士号を取得し、FBIへの入局を許された。

FBIのロサンゼルス支局に勤務することになったレーシーの配属先は犯罪分析課であった。上司のディロン・サビッチはコンピュータを駆使し各地で起きた犯罪を多角的に分析し容疑者を捕える手助けをしていた。サビッチの開発した「MAX」というシステムは犯罪検挙に功績を挙げておりFBI局内でも注目されていた。レーシーの父は判事であり、レーシーとは異なった立場で犯罪撲滅に携わっていた。7年前にレーシーの姉を襲った犯人は未だ検挙されておらず、レーシーはFBI内で独自に捜査活動を続けようと心に誓っていた。姉を殺害した犯人は殺害方法にある特徴があった。殺害された7人の被害者に共通する最大の特徴は被害者を「迷路」の中で殺害していたことだった。その迷路は犯人の自作であった。そしてもうひとつの特徴として、犯人は被害者の舌を切り取っていた。FBIでは「ストリング・キラー」という符牒で呼ばれていた。
ストリング・キラーは7人を殺害した後、犯行に及んだ形跡はなかったのだが、最後の犯行から7年経過した今、ボストンで再びストリング・キラーと同様の手口だと思われる殺人事件が起こった。
「MAX」の与えてくれた新たな手がかりを元にレーシーとサビッチは犯人を絞り込み、迷路を作成した木材や部品などからマーリン・ジョーンズというホームセンターの店員に目星をつけた。
囮捜査としてジョーンズと接触したレーシーは迷路に連れ込まれるが、サビッチの助けもあり、見事ジョーンズを捕えるのだ。しかしマーリン・ジョーンズとの取調べでは彼が殺害したのは6人だという。6人の名前を全て記憶していた彼の口から姉の「ベリンダ・マディガン」の名前は最後まで聴くことはなかった。姉を殺した真犯人は果たして誰なのか?疑問に思っていた矢先、ジョーンズは一瞬の間隙を縫って逃亡してしまった。
マーリン・ジョーンズを再び捕まえるために再びレーシーとサビッチは捜査を再開する。ジョーンズの標的となったレーシーは「ストリング・キラー」を仕留めることができるのか? そして姉を殺害した犯人は誰なのか?

なかなかスピード感があって読者を飽きさせない。本屋で適当に買った本にしてはなかなかのアタリであった。

最初の頃のサビッチの印象は気難しいおじさんといった書き方がされていたのだが、後半レーシーとの関係が深くなっていくにつれ、カントリー好きないいおじさんとキャラが軟化してくるあたりも微笑ましい(^^;

アメリカではこのFBIシリーズは更に続編が出ており、全米ベストセラーにもなっているようだ。今後のFBIシリーズも是非読んでみたいと思わせる一作である。
作者のページ:Catherine Coulter - suspense thriller romance book author
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日刊・知的ぐうたら生活 - キャサリン・コールター
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