2004年12月10日

花村萬月:「ゲルマニウムの夜」 このエントリーをはてなブックマークに追加

ゲルマニウムの夜―王国記〈1〉
花村 萬月
文藝春秋
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りょーち的おすすめ度:お薦め度お薦め度

いや、まじで、この人、凄い・・・ 花村萬月おそるべし・・・

ゲルマニウムの夜に関しては、本当に様々なサイトで取り上げられています。
主人公の朧(ろう)は人を殺めてしまい、中学生まで育てられた修道院に戻ってきた。修道院の中で繰り広げられる数多の背徳的な行為により、朧は神について、女性について、人間について様々な考えを巡らせる。
本書は「背徳的」という表現が非常にぴったりだと感じる。ゲルマニウムの夜は「王国記I」として出版されており、より大きな物語の序章に過ぎないようである。本書についてはおそらく粗筋を紹介しても仕方がない。もう読んでいただくしかないであろう。
絶対読んで損はしないと断言します。
但し、敬虔なキリスト教信者の方や、性的・暴力的描写がちょっと苦手という方は心してお読み下さい。ただ、ここで表現されている日本語は非常に美しい。花村萬月さんの本は「性的描写」や「暴力的描写」の部分が多々クローズアップされがちですが、非常に緻密・繊細な心理描写がされている。修道院というクローズドな環境下という点も見逃せない。
「ゲルマニウムの夜」「王国の犬」「舞踏会の夜」の3本の短編という形で掲載されているがそれぞれの物語は繋がっている。りょーちはアスピラントとの倒錯的な行為が書かれる「ゲルマニウムの夜」が印象深い。
この本を読んで心が震えない人は皆無だと思うが、独特の世界観を紡ぎだす花村萬月氏の構想力、筆力に賛辞を惜しまない。

「ゲルマニウムの夜」は第119回芥川賞を受賞しているが、芥川賞が何なの? そんな賞よりもこの本は圧倒的な存在感を示している。

「王国記II」も非常に楽しみである。(図書館で借りようかな・・・)

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posted by りょーち | Comment(0) | TrackBack(3) | 読書感想文
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花村萬月「ゲルマニウムの夜」(文藝春秋)
Excerpt:  花村萬月「ゲルマニウムの夜」(文藝春秋)を読了。  「王国記」、「汀にて 王国記??」まで読み進んだところで、この王国記シリーズのスタートとなる作品が本作と知った。
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