りょーち的おすすめ度:

本書「羊をめぐる冒険」は「風の歌を聴け(風の歌を聴けの感想)」「1973年のピンボール(1973年のピンボールの感想)」の続編。所謂「鼠三部作」の最終章に位置する。年末は暇だったので図書館で借りて読んでみた。
うーむ。正直よくわからんかった。「何? SF?」と思ったオレはやっぱ頭悪いな。
純文学って難解なものなんだねぇ。全国の村上春樹ファンのみなさん、すまんかった。
っていうか、ホントこれSFじゃないの? 「右翼の先生に入り込んだ羊」や「死んでいる鼠と話す」とか「耳に特殊な力がある女の子」とか、どう見てもSFだよね?イタコとか出てくるのかな?
ストーリーもなんだかよく分からなくなった。広告代理店を相棒と経営している僕の元に右翼の大物の秘書がやってきてパンフレットに掲載された羊を探せとの指令を受ける。その写真は北海道に住む友人の「鼠」から送られてきたものだった。で、特殊な耳を持つ耳のパーツモデルのガールフレンドと共に「背中に星型の斑紋がある羊」を探しにいくのだ。
たまたま泊まったいるかホテルに「羊」の重要な手がかりがあったりとご都合主義っぽい演出もあるのだがこれもガールフレンドの特殊な能力に起因していたのかねぇ。
それにしてもよくわかんなかったな。
「君はもう死んでいるんだろう?」えーっと、どういうこと?
「そうだよ」と鼠は静かに言った。「僕は死んだよ」
鼠は自殺したことになっているんだが、その理由も「自分の弱さ」に起因するようなのだが、この考えもなんだかよくわからない。確かに前作から幾度となく鼠の弱さを垣間見ることができた。いろんなものから逃げてきた鼠はついに自ら死を選んだってことなのか。
それにしても本作で受ける印象として「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」よりも非常に閉じた世界の話のように感じた。これは登場人物同士が意外な(意外でもないか?)ところで密接に関係しすぎているせいかもしれないな。
しかし、鼠はちっとも救われない役回りだな。この三部作の中の鼠の位置付けはなんなんだろう?主人公の身の丈を計る物差しなのかな?よーわからんな。
ふむ。しかしどうにも納得いかない部分が多すぎる。
この「羊をめぐる冒険」はりょーちには難しすぎたことはわかったが、折角図書館で借りて読んでみたのでいろいろ調べてみた。
やはりこの「羊をめぐる冒険」はいろんな解釈があるよーだ。中には「鼠三部作」の中での位置付け(ダンス・ダンス・ダンスも含む)や登場人物の行動をあれやこれや分析したりしているサイトも結構あった。こういうサイトを読みながらまたもう一回再読するのもよさそーだ。
とりあえず次回読む際に参考にしたいサイトをメモっとこう。ネタバレ的なサイトもあるので注意してね。どのサイトもなかなかよいですな。
- 羊をめぐる冒険 - Wikipedia
- 羊をめぐる冒険をめぐる解釈
- 洞穴日記: 「羊をめぐる冒険」
- 羊をめぐる冒険
- 村上春樹著『羊をめぐる冒険』論〜北海道から見た日本近代
- 羊をめぐる冒険
- TAKESHIの独り言:23年後の『羊をめぐる冒険』
- 『羊をめぐる冒険』(村上春樹):モネラ:So-net blog