2008年12月09日

村上春樹:「風の歌を聴け」 このエントリーをはてなブックマークに追加

風の歌を聴け (講談社文庫)
村上 春樹
講談社
売り上げランキング: 203973
おすすめ度の平均: 4.5
3 村上春樹の技術について
3 巧みに作り込まれた作品
5 重くも軽くも
5 ただの青春小説じゃなくて
4 灰色じみた蒼

りょーち的おすすめ度:お薦め度

村上春樹のデビュー作「風の歌を聴け」を読んでみた(先日ノルウェイの森を読んだ勢いで図書館で借りてきたのだった)。

実はりょーちは村上春樹という作家のことをあまりよくしらない。村上春樹にとても傾倒している友人がいるが、実は彼は村上春樹のどのあたりが好きなのかを面と向かって聞いたこともない。
りょーちが読んだ数少ない村上春樹の小説に共通して言えることは、読み終えると、とても昔懐かしい気持ちが沸き起こってくるってことかな? 大人になった私たちは昔を思い出すとき、いろいろな人・モノ・場所を思い出す。そういうときに思い出される人・モノ・場所はとても大事なものとして心の奥底にしまわれていたりする。人それぞれによって「思い出のしまい方」も違うので、何をトリガーに過去の良き日を思い出すのかは個々人で差異が出るのだが、村上春樹の小説は人々の懐古の情を沸き起こす共通のメッセージがこめられているよーに感じる。

「風の歌を聴け」は、後に鼠三部作(「風の歌を聴け」、「1973年のピンボール」、「羊をめぐる冒険」)と呼ばれる作品群の一部として評されることが多いらしい。村上春樹が「風の歌を聴け」を執筆したときに後の二作にまで思い及んではいないとは思う。

本書で登場する人物は意外と少ない。主人公僕とその彼女。鼠と鼠の彼女。バーテンのジェイ。あとは入れるとすればDJくらいか?
めちゃくちゃ要約すると「1970年代の若者たちがジェイのバーで人生について語る」って感じかな。登場人物のお洒落な会話の雰囲気が楽しめればいいという穿った見方もできそうだな。

「僕」はおそらく村上春樹本人がモデルなのだと思うが、村上春樹って若い頃そんなにモテたのか?と思わずにはいられないほどのプレイボーイっぷりだな。そんな僕が左手の指が4本しかない女の子とイイ仲になるのだが、「なぜ『左手の指が4本しかない女の子』でなければいけなかったのだろうか?」と、ふと思った。

まあ、そういうことも含めて、気障な台詞に逆らわずに身を委ねることで得る心地よさを体感すればいいのではと思う一作だった。

なお、この作品は映画化されているらしい(via 風の歌を聴け - Wikipedia)。しらんかった。
キャスト
僕 - 小林薫
女 - 真行寺君枝
鼠 - 巻上公一
ジェイ - 坂田明
鼠の女 - 蕭淑美
三番目の女の子 - 室井滋
旅行センター係員 - 広瀬昌助
当り屋・学生風の男 - 狩場勉
当り屋・柄の悪い男A - 古尾谷雅人
当り屋・柄の悪い男B - 西塚肇
精神科の先生 - 黒木和雄
ディスクジョッキー - 阿藤海
映画:風の歌を聴け 村上春樹
うーむ。ジェイが坂田明って、ちょいとイメージ違ったな。


posted by りょーち | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書感想文
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