その昔インターネットはメーター制だったと言っても過言ではなかった。人々はインターネットで情報を得たいとき、モデムを使いダイヤルアップでプロバイダに接続し、いかに少ない時間と少ないパケット代で目的の情報にたどり着くかが勝負だった。
そんな時代があった。
今ではダイヤルアップでプロバイダに接続する人は殆どいないと思う。ケータイなどを除きインターネットで情報を閲覧することは無料(正確にはプロバイダに固定料金は支払っているのだが)に等しい感覚になっている。この情報を見ると何円かかりますとかあまり意識しないよね。
昔では考えられないほど帯域が広くなり、固定料金で情報を取得できる現在のインターネットがもたらしたものは例えば動画で何かを配信したりってのが当たり前になったんだねぇ。その昔は「動画なんて重いモノをサイトに載っけやがって」と非難されること間違いない。
また、広告なんぞを載せているサイトなどはもうそりゃ大変で「オレたちゃ広告なんぞ見たくねーぞ」って感じで怒られたりするわけである(まあ、このサイトにも広告が掲載されているので怒られたりするサイトのひとつなわけだが)。
そーいったことを念頭においてこれを見てもらうとよいかも。
If my internet is metered, then I don't want ads wasting my bandwidth.うーむ。
まあ、これを読んで思ったのは
「もっと有意義なことにインターネットを使ったほうがいいね」
なーんて思うことはなくて、
「今まで見せられた広告一覧」
的なサイトができたりすれば面白いかなと思ったりした。
若しくは、
「今までブロックした広告は○○個なので、○○メガバイトの帯域を無駄に使わずにすみました」
ってのがわかったりするよーなアドブロッカーってが出ても面白いかもね。
企業の人は困るんだろうけど、DVDやビデオの録画でコマーシャルをカットする機能と同じと思えばいいのかねぇ。CMをカットする機能はいろんな機器で取り入れられているけど、そーいうのが普及するのは企業としてはきっと本意ではないはずだね。インターネットでもきっとおんなじことなんだろうけど、テレビの世界では広告(コマーシャル)を見るために何か受信料的なものを払っているようには視聴者は感じていないので「確かにCMうざいけどCM見ている分にお金を払ってないのでまあいいか」って感じになってるんだと思う。
ただ、これもテレビの受信料が従量制(measured rate)だったら話しは別である。「何故こんな見たくもないCMに料金を払わなくちゃいけないんだ」って感じるのではなかろうか?
まあ、厳密に言えば、CMを見ているときは受信料は払ってないかもしれないけど、電気代は掛かっているんだねぇ。ただ、感覚的に「そうは言ってもそんなにお金を払わされている感覚」はないよね。
インターネットでも同じよーに「そんなにお金を払わされている感覚」が「通信環境の改善による大容量データ送信」と「通信価格の低価格化」の2つによってなくなってきてるんだね。
なので、きっと今後はこの「通信環境の改善による大容量データ送信」と「通信価格の低価格化」が更に進み、きっと「広告の隙間を縫ってコンテンツを見る」よーな時代が来るのではなかろーか。極論すれば、椎名誠の「アドバード」のよーな世界がインターネットで現実に起こっているよーな気がするんだねぇ。
これって誰がどう幸せなんだろ?