2005年03月31日

分散コンピューティングを利用してみよう このエントリーをはてなブックマークに追加

分散コンピューティングとはいろいろ小難しい定義があるようだけど、要するに「遠隔地にあるコンピュータにちょっとづつ計算させちゃって計算結果だけサーバに戻してあげることによって凄い計算量の解析作業をみんなに手伝って貰っちゃおう」といったものみたいです。

基本的には、無償でパソコンにインストールできるエージェント(アプリケーション)をインストールすることによって、そのアプリケーションがサーバから「これちょっと計算しといてくれない?」って指令(実際にはパソコン側から取りに行くのだが)を受けて、ちょっぴり計算した結果を再度サーバに戻す。

で、何を計算させるかってーといろいろあるみたい。

SETI@home
インターネットにつながっているコンピュータを使って地球外知的生命体の探査(SETI)を行なう科学実験です。 無料のプログラムをダウンロードして電波望遠鏡のデータを分析することで、あなたも参加することができます。 要するに「宇宙人をみんなで探そう!」ってことです。

distributed.net
みんなで暗号解読しちゃうぞって感じのもの

UD Agent
白血病や癌などの治療薬を開発するために、パソコンの余った処理能力を利用してデータ解析をするソフト。インターネットに接続された世界中のパソコンで少しずつデータを振り分けて、新薬の開発に必要な数億種類の分子を検証する。自動でデータをダウンロードして解析を行い、解析が終わったデータをサーバーに送り返した後に、新たなデータをダウンロードする。

FightAIDSatHome
エイズ”に効果のある新薬を開発しようというプロジェクト。

Folding@home
スタンフォード大学が行っているプロジェクト。タンパク質の異常な折り畳みが起こる過程をシミュレートするようだ。

Google Computing
上記のFolding@homeをGoogleのツールバーで実現している。
Google Labsからダウンロードできる。(Google Labsは他にもいろんなことやってて面白い。)

Prime95
Mersenne数の素因数分解の計算に利用している。
p=2n-1の形の素数をメルセンヌ数(Mersenne number)という.これには、nが素数であることが必要であるが、十分ではないことが知られている。
なので、数学的には証明されていないので、力技で計算してみようってことらしい。
他にもいろいろあるみたい。会社や学校のコンピュータで遊んでいる遊休コンピュータにやらせてみるといいかも(あ、管理者の人に確認したほうがいいかもしれませんね)

こういったプロジェクトは幾つかのグループに分かれて、グループで競ったりしているみたい。

普段遊んでいるコンピュータが世界の役に立つかもってのはちょいと嬉しくないですか?

ちなみに、りょーちは、
Seti@home
Google Computing
Prime95
Folding@home
をひとつのコンピュータ(Windows XP Professional)で動かしているけどそんなに重いと思ったことはないですね。普通のDELLのデスクトップマシンに上記のアプリケーションと、XAMPPと何故か普通のApacheIISが動いているのだが、あまり重いと感じないですよ(^^;

みなさんもやってみて宇宙人や未知の病気や難しい数学の問題を一緒に解決していきませんか?
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2005年03月30日

有栖川有栖:「月光ゲーム」(コミックブレイドで漫画化!?) このエントリーをはてなブックマークに追加

コミックブレイド」なる雑誌(漫画)があるようなのですが、そこの「お知らせ」になんと、

そして6月15日発売のコミックブレイドMASAMUNE初夏号からは、有栖川有栖の伝説的ミステリー名作のコミカライズ、「月光ゲーム」(原作:有栖川有栖、作画:鈴木有布子)と、アルケミストから発売される話題のゲームを先行コミック化した、「ショコラ」(桐原いづみ)が開始!!


というニュースが!?

え、有栖と江神さんが漫画に!? まじですかー。
6月15日発売っていうとまだ先なのですがどうなるんだろう?

作画の鈴木有布子さんという方はこんな絵を書くみたいです。
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鈴木 有布子
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おすすめ度の平均: 5
5 イチオシ
5 笑みがこぼれます


ふむふむ、こういったテイストなのかー。ちょいと興味津々ですねー。
この件で詳しい情報をお持ちの方はコメントいただければ幸いです。

月光ゲーム―Yの悲劇’88
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2005年03月29日

ソーシャルネットワーク(SNS)に参加(mixi/GREE/キヌガサ/Commit4U) このエントリーをはてなブックマークに追加

突発的にソーシャルネットワーク(SNS)に参加してみた。
mixiGREEキヌガサなどのSNSは既に会員になっている人からの招待がないと参加できない。
以前から興味があったのだが、参加している人が周囲にいないってこともあり、躊躇していたのだが、先日、Commit4Uに参加してそこから無事、mixiGREEキヌガサに参加できるようになった。
Commit4UはSNSにつきもののインビテーション(招待状)がなくても参加できるのが嬉しい。Commit4Uの参加は、非常に簡単だったので、ちょいとお薦め。

りょーちのこのBlogをたまにご覧になったりコメントいただいたりしている方で、mixi/GREE/キヌガサに参加されたいという方がいらっしゃるかもしれませんが、mixiなどは「掲示板等でまったく面識のない方を無差別に招待する行為」は禁止ですと明記されています。
このBlogは掲示板ではないのですが、掲示板に近いと思われるためコメント欄などに「招待してほしい人は書いといて」と言うような呼びかけは困難だと思われます。

ですので、りょーちとつながりのある方は(リアル・バーチャル問わず)個人的にメールでも送っていただければと思います。
メールアドレス

本好きの方とどっかで繋がることができればいいなあと思っています。
あ、どのSNSに招待してほしいかを書いておいてくださいね。ちなみにりょーちは上記のmixiGREEキヌガサのインビテーションのみ保有しています。(Commit4Uはインビテーションなしで入会可能です。)
ちなみに、上記4つのSNSでもりょーちのハンドルネームは「りょーち」です(^^;
それではどっかのSNSでお会いしましょう。
(この方法、問題ないですよね)
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2005年03月28日

横山秀夫:「半落ち」(映画) このエントリーをはてなブックマークに追加

TBS の水曜プレミア春の特別ロードショー「半落ち」を遅ればせながら見た。(3月23日の放映)
日本アカデミー賞の最優秀作品賞に選ばれているし、原作はあの横山秀夫。これはもう見るべしでしょう。書籍でいたく感銘を受けたりょーちはワクワクしながら見始めた。この映画、出演者がかなり面白いところを引っ張ってきている。通常の感覚ではありえないようなキャスティングの面白さを感じる。

・寺尾聡  (梶聡一郎)元警察官
・原田美枝子(梶啓子)梶の妻
・柴田恭兵 (志木和正)警視
・吉岡秀隆 (藤林圭吾)裁判所判事
・樹木希林 (島村康子)梶啓子の姉
・鶴田真由 (中尾洋子)東洋新聞記者(原作は男性じゃなかったっけ?)
・伊原剛志 (佐瀬銛男)検事
・奈良岡朋子(高木医師)梶の息子の担当医師
・國村隼  (植村学)梶の弁護士
・高島礼子 (植村亜紀子)植村学の妻
・西田敏行
・石橋蓮司
・本田博太郎
・井川比佐志
・嶋田久作
・斉藤洋介
・田辺誠一
・豊原功補
・奥貫薫
・田山涼成
・中村育二
・永井杏
・高橋一生

かなり渋いところを突いている。下手な役者が殆どいないってのは良い。柴田恭兵、伊原剛志、豊原功補、田辺誠一など渋いな。
嶋田久作は純粋に怖かったが意外と警察官僚のトップってはまり役かも(未だに帝都大戦の加藤役のイメージが。どっちかって言うと犯罪者?)
植村学弁護士役の國村隼ですが、最初「西田敏行痩せたなー」と思って見てて、ストーリーをおっかけていると「あれ、なんか違うよーな」と大ボケでした(合掌)。
藤林圭吾の父役の井川比佐志も鬼気迫る演技でした。井川比佐志も未だに「噂の刑事トミーとマツ」のイメージが抜けないのはりょーちだけか?
本田博太郎も「ただいま放課後」のドンガメ役のイメージが・・・

まあ、過去のドラマの話はおいといて、ストーリーはほぼ原作に忠実に作られていた。
警察官の梶聡一郎は部下からも慕われている刑事。その梶が自分の妻を殺害し、死体をそのままにしたまま行方不明となる。暫くして梶は警察に出頭する。スキャンダルが続く警察は梶の起こした事件の対応に頭を抱える。梶を取調ることになった志木和正は上層部が誘導尋問をするように促される。
梶は妻の殺害を認めるが、事件発生後から出頭までの「空白の二日間」については、口を閉ざしていた。警察用語で「落ちる」とは犯人が罪を認めて自供することを言う。「完落ち」とは「完全に落ちる」ことを指すが、梶の場合は「半落ち」の状態であった。
一方事件を追う東洋新聞記者の中尾洋子は警察と検事の喧嘩を偶然聞いてしまった。それは「警察が挙げた調書が歪曲されたものである」というものだ。追取材のため洋子は佐瀬検事の自宅を訪れる。
一方、梶の弁護士に志願した植村は、梶の妻である啓子の姉、島村康子を訪ねる。島村康子は啓子の葬儀の際に「梶を恨んでいない」との言葉を残しており、その真意を尋ねた。啓子はアルツハイマーで苦しんでおり、梶は最後まで妻のことを考えていたと康子は考えていた。
そうこうするうちに裁判が始まり、依然として梶は何も語らない。佐瀬検事は以前梶と対面した際に「梶は何かを守ろうとしている。何かのために生きようとしている」と感じた。梶の家族は長男と妻と梶の三人家族だったが、長男は白血病で数年前に急逝していた。愛する妻も自らの手で命を奪い、梶にはもう守るものもないはずであった。
梶が黙秘してまで守ろうとしているものは何か、また、空白の二日間には何があったのか?

うーむ、全般的になかなかよかったですよ。
欲を言えば「半落ち」の最後の章である「古賀誠司の章」の部分が割愛されていたのが残念だった。小説ではこの章が今までの余韻を更に引き出すよいエッセンスになっていたのだが。でも、久々に安心して見ることが出来る日本映画を見た気がする。

寺尾聰も日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を取ったのも頷ける押えた演技がよかった。もしかすると日本アカデミー賞最優秀主演男優賞史上、最もセリフが少なかった役かもしれないなー(違う?)。息子の最優秀主演男優賞に父親の宇野重吉も天国で喜んでいることでしょう。

どーでもよいが、これ、供給元が東映なんだな。で、東映の例の岩に波が激しく打ち付けられるおなじみの映像が先ず映るのだが、テロップで「福岡県の津波警報は解除されました」と出ていたのはタイミングがいいのか悪いのか・・・(東映方面は波がかなり高いっすよ・・・)

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2005年03月25日

2足歩行するタコ?! このエントリーをはてなブックマークに追加

奇妙奇怪なものを見つけた。

2足歩行するタコの動画

(クリックすると動画が再生されます)毎日新聞より


メジロダコというタコのようです。
2本足歩行は、筋肉が骨を支えている動物だけができると考えられているのが定説のようですが、軟体動物であるタコの挙動(足動?)は研究者の間では「運動学的にみて歩行と呼んでもいい」と分析している模様。

めちゃくちゃ異様な歩きっす。
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2005年03月24日

奥田英朗「空中ブランコ」ドラマ化(阿部寛・釈由美子) このエントリーをはてなブックマークに追加

朗報です!
あの、奥田英朗の「空中ブランコ」がフジテレビ金曜エンタテイメントでのドラマ化決定だそうです。
やったー。
フジテレビ「空中ブランコ」公式サイト

気になる配役ですが、上記サイトを見るとこんな感じっぽい

伊良部一郎:阿部寛
マユミちゃん(看護婦):釈由美子
山下公平(空中ブランコ乗り):堺雅人
安川広美:佐藤仁美
猪野誠司:遠藤憲一
エリ:国分佐智子
内田:飯沼誠司
吉安:松重豊

伊良部役に、あの阿部寛さんってちょっと想像の範囲外でした。
トリックで仲間由紀恵さんと共演した際の怪しい研究者、上田次郎(著書:「日本科学技術大学教授上田次郎のどんと来い、超常現象」/「日本科学技術大学教授上田次郎のなぜベストを尽くさないのか」など)役での怪演(?)が評価され、めでたく伊良部役におさまったのでしょう。

阿部寛さんは、上記のホームページのインタビューで、

「原作を読んだ時は“できるかなぁ”と思いました。」と、語っています。

そりゃーそーだ。普通、無理っすよ。伊良部役。
でも、阿部寛ならやってくれそう。
昔は二枚目の路線だったのに・・・ でも、かなり好感度高いっす。

ドラマのストーリーとしては、「空中ブランコ」に掲載された短編「空中ブランコ」「ハリネズミ」を軸に、1話にまとめた脚本っぽい。

放映日はまだきまっていないみたいですが、今年の春には放送されるようです。
いや、めちゃくちゃ楽しみっす。
見逃せません!!

参考記事:
http://www.fujitv.co.jp/fujitv/news/pub_2005/05-059.html

空中ブランコ
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奥田 英朗
文藝春秋 (2004/04/24)
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おすすめ度の平均: 4.37
3 プロットはすごい
5 ストレス社会のヒーロー
5 単に、読みやすいだけの本ではない


奥田英朗さん作品一覧
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2005年03月23日

新堂冬樹:「忘れ雪」 このエントリーをはてなブックマークに追加

忘れ雪
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新堂 冬樹
角川書店 (2003/02)
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りょーち的おすすめ度:お薦め度

「これ、ホントに新堂冬樹の本ですか?」と若いひょろっとした段田安則似の書店員の方に聞きそうになった。先ず、装丁からして新堂冬樹っぽくない。(新堂冬樹入っていないって感じ)。
なんとも新堂冬樹っぽくないが、新堂フリークのりょーちとしては読まねばと一念発起して買っちゃったのだ。
春に降る雪は「忘れ雪」。
忘れ雪に願い事をすると叶うって本当ですか?

「こんなの新堂冬樹ちゃう!」(まあ、押えて押えて・・・)
物語は深雪という少女が傷ついた子犬を拾うとこから始まる。深雪の家はそれほど裕福ではなく、しかも故あって伯父夫婦の家に住んでいる。公園で途方に暮れている深雪の下に桜木という学生が現れる。桜木の家は獣医を開業しており、桜木自身も獣医志望である。桜木と深雪は子犬を桜木の病院まで運び手当てを受け、奇跡的に子犬は一命を取り留める。
子犬を家につれて帰る深雪だが、伯父夫婦から当然の如く飼ってはいけないと反駁される。伯父夫婦の家は裕福ではなく、しかも深雪を京都に預けるという構想を持っていた。深雪は実は里子に出されることをそれとなく知っていた。
子犬をどうにか飼うことを許して貰った深雪は子犬に「クロス」という名前をつける。クロスの名前の由来は子犬の胸に十字の痣が認められたためである。深雪はクロスとともに公園に行くことが日常となった。深雪は絵を描くことがとても好きでしかも非常に上手だった。
深雪が公園に行く理由はもうひとつあった。クロスを助けてくれた桜木に再会するためだった。淡い恋心を持つ少女の願いは果たして届き、桜木と無事再会できる。しかし、既に京都に行くことが決まり、桜木との別れが近づいていた。桜木と深雪は7年後にこの公園で会うことを約束する。そして深雪は京都へと旅立つ。

ここまでは「お、新堂冬樹、どーしたの?」「キャラ違うじゃん?」と思ったものだ。まるで丹古母鬼馬二がNHKの「お母さんと一緒」の歌のお兄さんになったような違和感を受けた(って実際ありえないけど)。

このあたりから徐々にりょーちの知っている新堂冬樹が帰ってきた(ほら、来た)

で、7年後桜木は大学を無事卒業し、父の桜木動物病院を継いで立派な獣医師として前途洋々の日々を送っていた。父は既に隠居し実質的ない院長は桜木であり地域住民からも頼りにされている。弟の満は荒れ果てた生活を送り、何の仕事をしているかわからないが怪しい仕事のようである。病院を手伝っているのは金井静香という(美人?)女性看護師と中里信一という元ペットショップのトリマーというメンバー。金井静香は密かに(というか大っぴらにか?)桜木に好意を寄せている。
そこに、7年後の約束を果たすため京都から戻ってきた深雪と遭遇する。が、桜木は深雪のことも深雪との約束も忘れてしまっている。深雪は自分の正体を明かさず桜木にアプローチをする。静香から告白されていたが返事を保留していた桜木は次第に深雪に惹かれていく。深雪は現在東京の美術大学で絵画を専攻していた。深雪は桜木に自分のことを気づいてほしかったが、桜木は気づかずじまい。
結局深雪はパリへ留学することとなる。あのときの少女とは気づかない桜木だがどうしても深雪が好きになったため深雪の部屋を訪れるが、時すでに遅く、深雪は旅立った後だった。深雪の部屋に残された手紙を見てやっとあのときの少女だったことに気づく。

いやー、この後はちょっと、今まで書いた感想が何の意味を成さないほどに凄いことになってます。
新堂冬樹の本の醍醐味は人が壊れていく様が細かく書かれていることなのですが、今回壊れるのは(言っちゃいますけど)金井静香である。
いやー、もう、女性って怖い(^^; って思いますよ。「お前、何すんの?」と往年の漫才師の「クルミミルクの飛びツッコミ」(って誰も知らないか?)を食らわしたくなるような悪行三昧ですわ。

ラストもかなり泣けます。これは結構ありでしたねー。
やっぱり人間を表現させたら新堂冬樹はピカイチですな。


posted by りょーち | Comment(19) | TrackBack(3) | 読書感想文

2005年03月22日

ワンダ「ショット&ショット」が止まらない このエントリーをはてなブックマークに追加

アサヒ飲料のワンダ「ショット&ショット」のCMがちょいと気になる。CMコンセプトはおそらくワンダを一度飲んだらもう止まりませんって感じみたいなのだがCMに流れる曲が結構意表を突いている。
現在、第3弾まで放映されている。ワンダ「ショット&ショット」のWebサイトを見るとやはり「止まらないシリーズ」として意図的に制作しているみたい。

第1弾:「売店」篇
いきなり山本リンダが新・微糖のおいしさに止まらなくなる。
曲:「どうにもとまらない」
ベスト
山本リンダ

ポニーキャニオン 2001-11-07
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おすすめ平均
カムバック後の新しいリンダの世界

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第2弾:「ホーム」篇
吉川晃司が突然、「Don't Stop My Love〜♪」・・・
吉川晃司さん、カッコよすぎです。こんな駅員いたら結構すごい。女子高生が携帯で写真撮る気もわかる(^^;
って言うかホントにこの人今年で40歳??
曲:「恋をとめないで」
BEST BEST BEST 1989-1995
吉川晃司 吉田建 松井五郎 菅原弘明

東芝EMI 2005-02-23
売り上げランキング : 2,657

おすすめ平均
永遠に大好き!!

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第3弾:「コンビニ」篇
元CCBのリュウくんこと笠浩二さん。若かりし頃の面影は見る影もなくちょいと醜くなっていますが、クリスタルボイスは健在。
電子ドラムを華麗に叩き「Romanticが止まらない」を熱唱・・・
CCB TREASURE COLLECTION
C-C-B

ポリドール 1999-06-30
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おすすめ平均
大好きだったバンドです。
昔の歌手だけど目新しい
なつかしい

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で、次の第4弾を大胆にも予想してみましょう!

候補1:WINK「愛が止まらない」
実現度:90%
かなり確度が高いと思われます。
MEMORIES 88〜96
WINK Joe Lemon Wayne Bickerton Tony Waddington

ポリスター 1996-03-25
売り上げランキング : 2,556

おすすめ平均
耳に心地いいデュオ
コンプリートベスト!
不毛の時代をつないだアイドル

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候補2:TOM☆CAT「ふられ気分でRock'nRoll」
実現度:70%
「DROPS」というグループがカバーしているみたい。
ベスト
TOM★CAT

ポニーキャニオン 1987-04-20
売り上げランキング : 50,982

おすすめ平均
ベストです。
生まれついてのクレイジー
tomさん最高!

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候補3:河合奈保子「スマイル・フォー・ミー」
実現度:40%
「止まらないの 弾む心は〜♪」って曲じゃなかったっけ?
河合奈保子 BOX シングル・コレクション Jewel Box〜Naoko Singles Collection
河合奈保子

コロムビアミュージックエンタテインメント 2001-09-29
売り上げランキング : 17,643

おすすめ平均
アイドルからアーティストへ...鮮やかな成長の軌跡。
珠玉の足跡 ここに凝縮
今新しくファンに

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候補4:モーニング娘「涙が止まらない放課後」
実現度:15%
インパクトはあまりないか?
涙が止まらない放課後
モーニング娘。 つんく 鈴木俊介 AKIRA

アップフロントワークス(ゼティマ) 2004-11-03
売り上げランキング : 13,599

おすすめ平均
こういう曲が好き☆
感想
出来は上々

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候補5:オフコース「愛を止めないで」
実現度:2%
無理? 小田さん、絶対でてくれないですよねー
2000(ミレニアム)ベスト
オフコース 小田和正

東芝EMI 2000-05-24
売り上げランキング : 2,669

おすすめ平均
「眠れぬ夜」は???
クリスマスの約束
小田和正の作品集…

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候補6:矢沢永吉「時間よ止まれ」
実現度:0%
これだと止まるからダメだ・・・
時間よ止まれ
矢沢永吉

ソニーミュージックエンタテインメント 1989-03-20
売り上げランキング :

おすすめ平均
極上メロディ

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ふむ、あるテーマに絞っていろんな曲を検索するのも結構楽しいことが判明。
この中でホントにワンダ「ショット&ショット」のCMのテーマ曲が生まれるのか?
ある意味、こうやって考えさせるのもアサヒ飲料の策略か?

その他、候補曲がありましたらコメントにどうぞ(^^;
posted by りょーち | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽CD

2005年03月16日

「聞かせてよ愛の言葉を」が今、熱い! このエントリーをはてなブックマークに追加

「聞かせてよ愛の言葉を」に今はまっています。
「聞かせてよ愛の言葉を」とはTBS系列の毎週月曜日から金曜日の13:00〜13:30に放映されているドラマです。
以前何故か雫井脩介さんの「火の粉」のドラマがテレビ朝日で放映された際にちょこっと書いたのですが、りょーちは、この「聞かせてよ愛の言葉を」をキチンとビデオに取ってみています。
これが、今りょーちの中で異常な盛り上がりを見せています。先週の金曜日(3月11日)で全30話(6週間)のうちの半分が放映終了し、残り半分となりました。

公式サイトは下記になります。
聞かせてよ愛の言葉を

このドラマ、何が凄いかって、制作があの大映テレビなんですよねー。大映テレビの公式サイトを探したのですが見つからなくて・・・
非公式サイトですが、大映博物館というサイトがあって、情報量としてはかなり網羅されているページがあるようです。

「聞かせてよ愛の言葉を」は大映テレビとしては久々の連続ドラマになるようです。
出演者も大映テレビ時代を髣髴とさせるメンバーが出演しています。

芸名(役名)
---------------------
・伊藤かずえ(佐野千尋)
・松村雄基(後藤克也)
・石橋 保(佐野康宏)
・新藤恵美(後藤麻子)
---------------------
と、大映テレビ黄金時代を支えた面々が・・・ 凄い顔ぶれです。
加えて、
・濱田万葉(佐野万里)
・山口あゆみ(相原美香)
がいい味だしてます。
ナレーション担当の来宮良子さんで、「アリエスの乙女たち」「ヤヌスの鏡」「花嫁衣裳は誰が着る」「このこ誰の子?」「プロゴルファー祈子」と大映テレビには欠かせないナレーターさんです。

ストーリーの概要は下記を参照していただければと思います。
|第1回〜第5回|第6回〜第10回|第11回〜第15回|第16回〜第20回|
ドラマを見ていなくてもこのストーリーだけ見て貰えれば今からでも十分間に合います。
ドラマの見所は幾つかあり、伊藤かずえと松村雄基の愛の行方だったり、山口あゆみの「もしもし、どうしちゃったの?」的な演技だったり、「何でそこまで意地悪なの?もういいじゃないですか(by 日景忠男)」的な濱田万葉の粘度たっぷりのいじめだったり、大映テレビの王道的なドラマになっています。
数えること残り僅かですが、めちゃくちゃ楽しみです。
俳優陣にかなり安定感があり、安心して見ていられるドラマになっています。

昔から、どうも昼ドラが気になってしまい、1話目を見たら最後まで見てしまいますねー。りょーちの好きだった昼ドラは、「愛の嵐」「華の嵐」「夏の嵐」の嵐三部作ですね。要潤と藤谷美紀出演の「新・愛の嵐」も勿論見てしまいました。手塚理美出演の「華の別れ」とかビデオに録画して見てましたねー。

現在スカパーで「愛の情念劇場」ってのを放映しているっぽいんですが、とっても見たいです!。(しかし我が家にスカパーを見る術はなく・・・ 合掌)

「聞かせてよ愛の言葉を」もこれから後半戦ですが、ますます楽しみです(^^;
未だに「ポニーテールは振り向かない」のイメージが強いですが、伊藤かずえさん、頑張ってくださいねー。

#原作は漫画らしい・・・
聞かせてよ愛の言葉を 1 (1)
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2005年03月14日

有栖川有栖:「作家小説」 このエントリーをはてなブックマークに追加

作家小説 (幻冬舎文庫)
有栖川 有栖
幻冬舎
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りょーち的おすすめ度:お薦め度

有栖川有栖さんにしては珍しい、幻冬舎から出版されているこの「作家小説」。8つの短編小説が掲載されている。

1. 書く機械(ライティング・マシン)
2. 殺しにくるもの
3. 締切二日前
4. 奇骨先生
5. サイン会の憂鬱
6. 作家漫才
7. 書かないでくれます?
8. 夢物語

ちなみに上記の表紙イメージと私が持っている本の表紙は何故か違います。私の持っているのは雲上に羽ペンのようなものが浮かんでいる写真です。(このバージョンはもう売っていないのだろうか?)
本書は「作家」という職業にスポットを当てた小説です。有栖川有栖さんの普段の推理小説かと思いきやテイストが全く異なります。8つの切り口で作家の日常や作家の周辺事項について書かれた短編ですね。

1. 書く機械(ライティング・マシン)
作家の仕事は「小説を書くこと」にあります。作品に一定の水準を保つ必要がある職業作家の方々は自分の選んだ道とはいえ、おそらく死に物狂いで執筆活動に勤しんでいると思われます。ここに登場する作家は新人賞受賞後、いまひとつパッとしない作家、益子紳二が主人公です。出版社の担当から「キミはもっと才能がある」と煽てられた益子は出版社の秘密の部屋に連れて行かれる。そこには「ライティング・マシン」と呼ばれる異様な機械があった。「ライティング・マシン」は小説を書くためだけに作られた機械で、椅子の座り心地、気温、その他の環境がすべて小説執筆に丁度よく設定されている。しかし、ワープロに小説を入力しないと椅子がどんどん後方に移動し、奈落の底に落ちてしまうというとても恐ろしいマシンである。しかし、この「ライティング・マシン」をかつて利用した作家は全てベストセラー作家になっている。益子は「ライティング・マシン」に座り、大作を書き上げた。作品も好調に売れ名実共に一流作家となった。
その後、益子は自宅にもその「ライティングマシン」を導入したのだが出版社にあるものとはただ1点異なるところがあった・・・
この物語は余韻を楽しむことにあるのかなと思った。その後の益子がどうなったのか考えるとちょいと恐ろしい。

2. 殺しにくるもの
りょーちは小説はかなり読みますが、小説家の方にファンレターを書いたことは一度もありません。ただ、多くの作家は読者からの手紙を出版社経由で受け取り感想などを聴くことができるようになっている。今でこそ読者の感想はこのBlogのように読者個人が発信したり作家のホームページに掲載されている掲示板などに書かれたりすることができるようになっているが、未だファンレターというものは根強く残っていると思われる。作家の方はこういったBlogとか見ているのかどーかわからないのですが、自分の生み出した小説についての感想はやはり気になるところであろう。(有栖川有栖さん、まさかこのページご覧になってないですよね・・・)
この小説の登場人物の上杉皇一の元にもいろいろなファンレターが来る。ファンレターって好印象の文章もあれば批判的な文章もありえるのですね。
上杉皇一のファンである富沢愛もファンレターを送っていた。富沢愛は高校の文芸部に所属している読書好きな女の子。高校生には難しいテーマを扱っている上杉皇一の本に傾倒している。少し背伸びして高校生にしては難しい本を読んでいるため、話題を共有する相手が周囲に今まではいなかったのだが、辻原省平という同級生が上杉皇一を読んでいることを知り、いろいろ意見交換ができるようになる。
時を同じくして巷では謎の連続殺人事件が起こっており被害者の共通点は特に見出せていないようだ。
上杉皇一の作品に関する辻原昇平の感想はあまり芳しいものではなかった。その辻原昇平も謎の死を遂げる。
早い段階で殺人事件の犯人がわかるのだが、根底にあるものはフーダニットではない。
犯人が表に現れないことにより、より一層恐怖感が高まる作品だった。

3. 締切二日前
どの仕事にも締切ってのがある。締め切り前は誰でも焦燥感が募り、平静ではいられないものだろう。ましてや作家の締め切りは普通の人の仕事と違って、誰かが変わりにやってくれたり協力してくれたりするものではなく、全て自分の責任で創作する必要があるため、そのプレッシャーとしては尋常ではないと推測される。
川村耕太郎も締め切りに追われる作家であった。そーいえば藤子不二夫の漫画にも締め切りに追われる漫画家が登場する作品があった。藤子不二夫の漫画では、過去からもう一人の自分がやってきて二人で漫画を書くストーリーだった。(あとからもう一人きて三人で書いていたっけ?)
川村耕太郎の場合、そんな協力者もいるはずもなく、一人で悶々と悩むのであった。アイデアを捻出するために過去に自分の書いたメモやカードを見ては「これは何だっけ?」などと思いながら時は流れている。
この作品のオチはりょーちは意外と好きなオチだった。(「そうきたか?」って感じだったよ)

4. 奇骨先生
畠山高校の図書部の島貫くんと吉沢さんが機関紙作成のため、気難しい奇骨先生の下をたずねてインタビューする話し。島貫くんの父は出版社勤務であり、作家志望である。
奇骨先生は名前の通り少し風変わりな気難しそうな先生のようである。いい感じでインタビューが行われていたのだが、島貫くんが作家志望であることを告げると「そんなに簡単に作家になれるものじゃない」と態度が一変する。うーむ、確かにそんなに簡単に作家になれるわけはないんだけど・・・
出版というのは斜陽産業で云々という奇骨先生の自虐的に繰り出される論理にも負けじと島貫君は自論を繰り延べる。いやな感じで終わるのかと思いきや、最後は微笑ましい終わり方でなかなかよかったんではないかな?

5. サイン会の憂鬱
これは可哀想な話しだけど、実際ありえそうで面白い。凱旋帰国ならぬ凱旋帰省で地元の本屋が出版記念としてサイン会を開催してくれるというので気乗りしないまま勅使河原秀樹は帰省する。サイン会が開催されると、自分の本のミスを論(あげつら)う読者や、別の作家の先生にファンレターを渡してくれだの、喀血して救急車で運ばれるおじいさんとか奇妙な客が山ほど登場する(こんなサイン会、確かにいやだね・・・)。
ラストはちょいとホラー入ってましたね。でも、この話しに関して言えば、はじめのノリと同じような終わり方でもよかったんじゃないかなーとも思いました。

6. 作家漫才
わけわかんなかったけど、面白い。会話だけの小説ってあまり読んだことがないのですが、これはホントに会話だけ。しかもその会話が漫談・・・。
芥川正助と直木正太のコンビはそれぞれ作家なのである。そのコンビが織り成す漫談がこの作品の全てだったりする。
自虐的なギャグが随所に見受けられ、ホントにこの漫談を聴いたら笑っていいのかどーなのか判断が難しい。彼らのネタで「歌手は同じ歌を何度も歌ってもいいのに作家は同じ作品を何度も出版できないのでいかん」という件(くだり)があったが、確かにそう思う。でも、こないだ紹介した中町信さんの「模倣の殺意」のようにアレンジをちょいと変えたりして出版するようなことも出版社はやってますよね。でも今のお笑いブームって「何でもあり」っぽいので近いうちにホントに出てくるかも(ってでてこない?)

7. 書かないでくれます?
ホラーだ。こりゃ。都市伝説でもしかしたらこういうのあるのかな?とおもうくらいすんなり入り込めた。タクシーの中って閉鎖的な空間で一度乗ってしまえばもう運転手の方に身を委ねるしかないのです。私はよくタクシーの運転手の方に話しかけられることが(何故か)多いのですが、この話しを読んだ後はちょいとタクシーの運転手の方とのお付き合いの方法を再度考えたくなるような話しでした。
あと、この本の中で、日本の昔話の雪女の話しが挿話として登場する。作中の人物のコメントに思わず頷いてしまいます。雪女はある雪の夜、遭難しかけたよひょうを助けてあげるが「このことは他言してはいけません」といいその場を去っていくが、その後よひょうの元にひょっこり現れて監視し続けていく。気を許したよひょうが雪女との遭遇の話しをすると「言ってしまいましたね」といいよひょうを殺しちゃう。
ってちょっと酷いよねぇ。
昔話には何らかの教訓があったりするのですが、この雪女の話からは何を教訓として学べばよいのかよくわからなかったりしたばい。

8. 夢物語
雰囲気としてはミヒャエル・エンデのネバーエンディングストーリーっぽい感じ。これだけ、ちょっとファンタジー入ってました。
主人公は物語を創作することができない世界へ誘われます。
そこで主人公は自分の世界の聴いたことのある物語を次々と話してあげます。彼の話す物語は自分の作った物語ではなくこちらの世界(私たちの住む世界)の著名な物語を語るのです。例えばシェークスピアとかそういった有名な奴ですね。別の世界の住人は彼を神格化し、奉り上げるのです。別の世界の中で主人公は一人の女性に恋をします。女性の方は彼の素晴らしい能力にベタぼれなんですが、彼は自分は他の世界からやってきて自分にはなんのとりえもないということを切に語ります。
なかなかよいお話しでした。

総じて、この作家物語で書かれている作家は創作活動上の幾多の悩みを抱えています。これを読むと世の中に作家になりたい人々が増えるのか減るのかはわかりませんが、創作活動をしている方々は一度読んで見てもいいかもしれません。
推理小説ではないのですが、非常に楽しく読めました。

posted by りょーち | Comment(4) | TrackBack(3) | 読書感想文