2005年01月05日

宮部みゆき:「R.P.G.」 このエントリーをはてなブックマークに追加

R.P.G.
R.P.G.
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宮部 みゆき
集英社 (2001/08)
売り上げランキング: 26,286

りょーち的おすすめ度:お薦め度

やはり宮部みゆきは凄いね。最後にキチンと物語をまとめてくる。カチャッと音がしたように美しく物語を終えることができる推理小説作家って結構数が少ないかも。なんとなくあやふやなまま「その後どうなったかは読者に判断を委ねる」的ではなく綺麗にパズルが嵌った感じの小説だった。
R.P.G.と言う言葉はゲームでも有名なので、日本でもかなり市民権を得たと思う。ロールプレイングゲーム(Role Playing Game)つまり、役割を演じるゲームってことだ。宮部みゆきのR.P.G.は本来のこの言葉の持つ意味通りの小説であった。
誰が何の役割を演じているかというと、ネット上で知り合った赤の他人がネット上で擬似家族として父親・母親・兄・妹の役割を演じている。
本書を読んだ方はおわかりかと思うが、この「役割を演じる」という部分が二重の意味で用いられているところが秀逸である(ってあまり書いちゃうとネタバレになるのだが・・・)
所田良介はオリオンフーズの課長であり、妻の春恵と娘の一美の三人家族である。この所田良介が殺されたところから物語は始まり、誰が犯人なのかを捜していく。捜査を進めていくうちに、別の場所で殺害された今井直子というカラオケボックスのアルバイトの女性の事件との関連性が明らかになる。
更に捜査を進めていくうちに、どうやら所田良介はネット上で擬似家族として「お父さん」を演じていたことが判明する。
「お父さん」の自宅のパソコンには、ネット上で知り合った擬似家族とのメールのやり取りが克明に記されており、犯人を追及する手がかりとして利用されている。
アドレスから、「お母さん」役の三田佳恵、「兄」役の北条稔、「妹」役の加原律子が浮かび上がる。三人を取り調べる様を本物の娘の所田一美にマジックミラー越しに見せながら物語は進んでいく。
取調べの中で浮かび上がる新事実に所田一美は嫌悪しながらも、真犯人が誰なのかを見極めようとする。
作者の宮部みゆきも後書きでそれらしきことを言及しているが、ホントに戯曲として舞台化できるような作品だと思う。全編に亙り、その殆どが取調室内での出来事というのも舞台化できる要因のひとつかもしれない。
この小説はNHKでテレビドラマ化されていて(平成15年)モーニング娘。の後藤真希が出演していたようだ。(ドラマよりもやはり舞台だよなーとも思うが・・・)
また、本書は書き下ろしなのだが、捜査に当たる刑事が、模倣犯の武上刑事とクロスファイアの石津刑事が共演(?)しているところもファンにとっては嬉しいサービスかも。

大極宮(大沢在昌さん・京極夏彦さん・宮部みゆきさんの公式サイト)

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posted by りょーち | Comment(12) | TrackBack(8) | 読書感想文